半月板損傷は痛みの原因になるのか?・牛久市役所近くで転倒して当院に来院された症例をご紹介します

膝関節の怪我の中でも、半月板損傷は靱帯損傷に並んで多くみられます。

発生原因も様々ですが、スポーツのみならず日常生活上の何気ない動作が原因の場合もあります。

いろいろな治療を受けたけど良くならずにお悩みの方もいらっしゃると思います。

他院で「膝の痛みの原因は半月板損傷によるものです」と診断を受けてから、治療を受けたけど良くならずに当院に来院される方も多くいらっしゃいます。

半月板損傷と診断を受けた膝の痛みでも、痛みの原因は半月板には無く、脳疲労が原因で起こる炎症や膝周囲の筋肉の過緊張が原因になっている場合がほとんどです。

これは、MRIで半月板の損傷が確認できても半月板の損傷が原因となっていることは殆どありません。

なかなか大変なことですが今までの考え方や思い込みを変えていただくと、半月板損傷と言われている貴方の膝の痛みとさよならできると思います。

また、手術を進められている方は、手術を決断する前にこのような考え方もあるということを知って頂きたいと思います。

今回のブログでは、当院の半月板損傷に対しての考え方と実際の症例をご紹介致します。

半月板とは

半月板は、膝関節の関節包内に存在し、膝関節にかかる衝撃の吸収や分散などに役立っています。

半月板は左右で形が異なり、内側の半月板のほうが大きくなっています。

膝の屈伸に伴って半月板も動き、内側半月板が6mm程度、外側半月板は12mm程度前後に移動します。

半月板の周囲は、関節包という関節を包む袋と繋がっており、半月板の血管も部分的には走っていますが、全体の10-25%までしか血行がありません。

よって、一般的には、血行がある部位以外の損傷は自然に治癒しないとされています。

半月板は線維軟骨という軟骨で出来ており、関節部分にある軟骨と同じで半月板自体に痛みを感じとる神経がありません。

大事なことなのでもう一度書きますが、半月板は線維軟骨という軟骨で出来ており、関節部分にある軟骨と同じで半月板自体に痛みを感じとる神経がありません。

半月板損傷とは

怪我に伴って起きる半月板損傷では主に内側の半月板の損傷が多くみられます。

発生の仕方としては、足首が固定された状態で上半身が捻じられて膝関節が強く捻じられると発生します。

内側半月板は、内側側副靱帯・前十字靱帯と部分的に癒合している為、靱帯との合併損傷となることも多いとされています。

損傷の形も様々で損傷状態から下記のようにに分類されます。

日本整形外科学会より引用

上のイラストのような損傷や変性を起こした半月板が膝関節の中で引っ掛かりを起こした状態が、膝関節がロッキングを起こした状態になります。

半月板損傷の診断方法

半月板の診断には、第一段階として主に半月板に圧を加えて診断する方法の徒手検査が行われます。

関節水腫が貯まっている事も半月板損傷の診断材料になります。

当院では問診にて怪我の発生状況をお伺いした後、徒手検査・超音波エコー検査等を行い、半月板損傷があるかどうかを確認します。

また、レントゲンには半月板はうつりませんので、レントゲンのみで半月板損傷を診断する事はできません。

半月板の断裂状態を確認するにはMRI撮影が最も適しています。MRIであれば半月板の状態が確認できます。

MRIで半月板損傷が確認できてもそれが痛みの原因とは限りません

過去に膝に痛みなどの症状がない方(無症状)を集めてMRI検査をしてみたところ、60代以上の方の40%以上の方に(無症状にもかかわらず)変性や断裂を認めたと言う報告もあります。

内側半月板の後節部では全体の18.3%、60歳以上では41.7%に断裂を示すgrade3を認めた。
円板状半月板は15膝にみられ、すべて外側であった。 円板状半月板は広い年齢層にみられ、
その頻度は13%であった

(日本整形外科雑誌第76号(7))

また、早い方では40代から半月板の変性や断裂が見つかったという報告があります。

半月板損傷の治療法

基本的には保存療法が選択されることが多く、即手術となる事はないようです。

まずは物理療法と膝関節の固定が施され、歩行が困難な場合には松葉杖を使用します。

その他、装具療法・投薬・ヒアルロン酸の注射等が一般的な治療内容です。

当院でも半月板損傷と同様の症状がある方には、膝関節の固定と松葉杖歩行を行って頂きます。

その他に医療機器を使った物理療法やBFI療法を初診日から行います。

半月板損傷後にしつこく残っている痛みにも脳疲労が関係しており、半月板損傷と診断を受けた膝の痛みや半月板の内視鏡の手術後に残る痛みにもBFI療法が有効なケースがあります。

半月板の手術の際によく用いられる内視鏡を使った手術に対しても下記のような報告があります。

関節鏡視下半月板部分切除術は、整形外科で最もよく行われる手技の一つだが、その有効性を示すエビデンス(根拠、証拠)は不足している。 内側半月板変性断裂の症状を示す患者に対する
関節鏡視下半月板部分切除術を、模擬手術と比較した結果、全ての評価指標で有意差がないことが示された。

NEJM誌

 

BFI療法についての説明はこちらをご覧ください。

当院に来院した半月板損傷の症例

当院に実際に来院された症例をご紹介します。

年齢

60代

性別

男性

原因

日課のウォーキングで牛久市役所近くの歩道を歩いていたところ、段差に足が引っ掛かり転倒する。その時に膝関節を捻る。

来院時の症状

  • 膝関節の痛み
  • 膝関節の腫脹
  • 膝関節の屈曲制限
  • 膝関節水腫
  • 徒手検査陽性

当院来院時の処置

上記の症状がみられた為、物理療法とBFI療法を行いました。同時に副子による膝関節固定を行いました。

半月板損傷時の固定期間

この患者さんの場合は関節水腫が落ち着くまでの間、2週間の副子固定を行いました。

松葉杖は2週間経過時に片方の松葉杖にしました。

副子固定を除去した後は、患者さんと相談してサポーターを装着して頂きました。

予後

定期的に通院して頂き、物理療法やBFI療法を行いました。

経過をみて大腿部と下腿部の筋力トレーニングも行いました。症状の回復に伴って膝の動きの改善もみられました。

日課であるウオーキングを再開するまでには初診時より3か月弱かかりました。

まとめ

半月板損傷と言われた膝の怪我や痛みも、脳疲労が原因となり痛みが出ている場合があります。

上にも書いた通り、半月板には痛みを感じる神経がありませんので、痛みの直接の原因は半月板以外の所にあると考えられます。

「膝の痛みの原因は半月板損傷が原因です」と言われて手術するかどうかお悩みの方には是非、手術をする前にBFI療法をお試しいただきたいと思います。

膝関節を捻る前から抱えていた脳疲労が、膝の痛みの誘因となる場合もあるからです。

現在、当院では、半月板のロッキングを頻繁に起こしている症例には、内視鏡による手術をお勧めしています。

ただ、ロッキングがBFI療法によって改善されたとの報告もありましたので、今後、症例経験を積み重ねていきたいと思います。

 

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    ABOUTこの記事をかいた人

    蛯原接骨院院長です。怪我と痛みの専門家として、教科書通りの施術ではなく、代々伝わる伝統的な施術と最新の知識・技術を取り入れて、怪我の施術を行っています。また、茨城県内では数少ない、脳と痛みの関係に注目した痛みの治療を行っています。交通事故はもちろんの事、怪我や怪我の後遺症にお悩みの方、身体の痛みに対し、何をやっても良くならない・どこへ行っても良くならないという方を、一人でも多く救いたいという思いからブログでの発信を行っています。