つらい寝違えで首が動かせない…原因と対処法(温める?冷やす?)、予防と新しいアプローチを紹介

「朝、目が覚めたら首に激痛が!」

「首が回らなくて、仕事や家事に集中できない…」

多くの方が経験するかもしれない、つらい首の痛み「寝違え」動かせないほどの痛みは、日常生活に大きな影響を与えますよね。

患者Aさん

「この痛みを少しでも早く和らげたいけど、どうすればいいの?」

「寝違えを繰り返しやすいのはなぜ?」

「温めるのと冷やすの、どっちが正しい対処法なの?」

「セルフケアをしたいけど、悪化させるのは怖い…」

「接骨院ではどんなことをしてくれるんだろう?」

このような疑問や不安をお持ちではないでしょうか。

この記事では、牛久市の蛯原接骨院が、寝違えのメカニズムから、ご自身でできる対処法(温める・冷やすの判断含む)、再発させないためのヒント、そして当院で行っている新しい施術アプローチまで、詳しく解説します。

あなたのつらい症状を和らげ、快適な毎日を取り戻すための一助となれば幸いです。

Contents

寝違えとは? その症状とメカニズム

まず、一般的に「寝違え」と呼ばれているものがどのような状態なのかを知っておきましょう。

寝違えの主な症状:こんなサインに注意

「寝違え」は医学的な診断名ではありませんが、主に睡眠後に現れる首から肩にかけての痛みと、首の動きが著しく制限される状態を指します。 多くの場合、「急性頚部痛」や「頚部捻挫」に近いと考えられます。

具体的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 首の痛み: 特定の方向(上、下、左右)に動かすと激痛が走る。 じっとしていても痛む、重だるい。

  • 首の動きの制限: 首が回らない、または動かせる範囲が極端に狭くなる。

  • 関連する症状: 肩こり、背中の張り、時には頭痛や吐き気を感じることもあります。

いつもの肩こりとは違う鋭い痛みや、首が固まったような感覚があれば、寝違えを疑ってみましょう。

首の中では何が?痛みが起こるメカニズム

では、なぜこのような痛みが起こるのでしょうか。寝違えは、主に首周りの筋肉や靭帯、関節などに急性の炎症や微細な損傷が起きた状態と考えられます。

私たちの首は、7つの骨(頚椎)やクッション(椎間板)、多くの筋肉、靭帯などで複雑に構成され、重い頭を支えています。

睡眠中の不自然な姿勢などが長時間続くと、これらの組織に負担がかかり、

 

  • 筋肉の炎症(筋炎)や過緊張(こり固まり)

  • 靭帯の軽微な損傷(捻挫のような状態)

  • 関節を包む膜(関節包)の炎症

などが起こり、痛みや動きの制限が生じると考えられています。

なぜ起こる?寝違えを引き起こす5つの主な原因と「脳の疲れ」

「ちゃんと寝ているはずなのに、なぜか寝違えてしまう…」そう感じたことはありませんか? 寝違えは、単に「寝相が悪かった」だけが原因ではありません。日々の生活習慣や体の状態、さらには心の状態まで、様々な要因が複合的に絡み合って起こることが多いのです。

ここでは、寝違えを引き起こす主な原因について、もう少し詳しく見ていきましょう。

原因1:睡眠中の姿勢や環境 – 無意識下の首への負担

睡眠中は意識がないため、気づかないうちに首へ大きな負担をかけていることがあります。

うつ伏せ寝のリスク:首のねじれと持続的な負担

うつ伏せで寝る場合、呼吸を確保するために必ず顔を左右どちらかに向けます。これは、首を長時間にわたってねじり続けることを意味し、首周りの筋肉や関節に非常に大きなストレスを与えます。

想像してみてください。起きている時に、何時間も首をねじったままでいられますか?睡眠中はその状態が続いてしまう可能性があるのです。

ソファや床での仮眠:不安定な姿勢が生む問題点

疲れて帰ってきて、ついソファでうたた寝…という経験はありませんか?ソファは体が沈み込みやすく、適切な枕がないため、頭が不自然な角度に傾いたり、首がねじれたりしがちです。

また、フローリングなどの硬い床での仮眠も、体の重みが特定の部分に集中し、首や肩への負担が増加します。短時間のつもりが、深い眠りに入ってしまうと、長時間負担がかかり続けることになります。

寝返りの重要性と合わない寝具の影響

私たちは通常、睡眠中に無意識に寝返りを打つことで、同じ部位への圧迫を防ぎ、血行を維持しています。

しかし、体が沈み込みすぎる柔らかいマットレスや、窮屈なスペースで寝ていると、寝返りがスムーズに打てなくなり、特定の筋肉や関節に持続的な負担がかかってしまいます。

逆に、硬すぎるマットレスも体圧分散がうまくできず、肩や首への圧迫が強くなることがあります。

原因2:毎日使う「枕」とのミスマッチ – 首のカーブを守れていますか?

「たかが枕」と侮ってはいけません。人生の約3分の1を共にする枕が、寝違えの大きな原因になっていることもあります。

高すぎる・低すぎる枕:頚椎への不自然な圧力

私たちの首の骨(頚椎)は、緩やかなカーブを描いています。枕の役割は、この自然なカーブを睡眠中もサポートすることです。

  • 高すぎる枕: 顎が引けた状態になり、首の後ろの筋肉が常に伸ばされ、気道を圧迫することもあります。まるで猫背のまま寝ているような状態です。

  • 低すぎる枕: 顎が上がった状態になり、首が反り返ったり、横向き寝では頭が肩より下に落ち込んだりして、首の側面や肩の筋肉に負担がかかります。

適切な高さは、体格や寝姿勢(仰向けか横向きか)によって異なります。

素材選びのポイント:沈み込みすぎ、硬すぎもNG

枕の素材も重要です。低反発ウレタン、高反発ファイバー、パイプ、そば殻など様々ですが、ポイントは「頭と首を安定して支え、寝返りを妨げない」ことです。

  • 柔らかすぎる枕: 頭が沈み込みすぎて安定せず、寝返りが打ちにくくなることがあります。

  • 硬すぎる枕: 首と枕の間に隙間ができやすく、首へのサポートが不十分になったり、頭部への圧迫感が強くなったりします。

自分の頭の形や重さ、好みの感触に合ったものを選ぶことが大切です。

枕の寿命と見直しのタイミング

枕も消耗品です。長年使っていると、素材がへたって本来の高さや弾力性が失われてしまいます。「最近、朝起きた時に首や肩がすっきりしないな」「寝違えやすくなったかも」と感じたら、それは枕の替え時かもしれません。

一般的に、枕の寿命は素材にもよりますが、1~3年程度と言われています。定期的に状態をチェックしてみましょう。

原因3:日中の蓄積疲労 – 首と肩の筋肉からのSOS

寝る前の体の状態、特に首や肩周りの筋肉のコンディションも、寝違えの起こりやすさに大きく影響します。

長時間デスクワーク・スマホ操作:前傾姿勢とストレートネック傾向

パソコン作業やスマートフォンの操作では、無意識のうちに頭が前に突き出るような前傾姿勢になりがちです。この姿勢は、重い頭(体重の約10%)を支えるために首の後ろや肩周りの筋肉に常に大きな負担をかけ、過剰な緊張状態を引き起こします。

筋肉の緊張が慢性化すると、首の自然なカーブを維持することが難しくなり、「ストレートネック」と呼ばれる状態に近づいてしまうことがあります。

ストレートネック傾向になると、さらに筋肉は硬く、血行も悪くなりがちです。このような疲労困憊の筋肉のまま眠りにつくと、ちょっとしたことで寝違えやすくなります。

運動不足による筋肉の硬化と血行不良

普段あまり体を動かさないと、筋肉は柔軟性を失い、硬くなりがちです。特に、首や肩周りの筋肉は、意識して動かさないと使われない部分もあります。

筋肉が硬いと、血行も悪くなり、疲労物質が溜まりやすくなります。柔軟性が低い筋肉は、睡眠中の不意な動きや持続的な圧迫に対してダメージを受けやすくなります。

「冷え」が招く筋肉のこわばりと痛み

体が冷える、特に首周りが冷えると、筋肉は防御反応としてキュッと縮こまり、硬くなります。これは血行を悪化させ、筋肉の柔軟性をさらに低下させます。

夏場の冷房の効かせすぎ(特に首元に直接風が当たるなど)や、冬場の寝室の寒さ、寝具からの肩の露出などが、気づかないうちに筋肉を冷やし、寝違えのリスクを高めていることがあります。

原因4:見過ごせない「ストレス」 – 心と体の緊張

意外に思われるかもしれませんが、精神的なストレスも寝違えの重要な要因の一つです。

無意識の力み:交感神経優位と筋肉の硬直

仕事のプレッシャー、人間関係の悩み、将来への不安など、ストレスを感じると、私たちの体は戦闘モード(交感神経が優位な状態)になります。

すると、無意識のうちに歯を食いしばったり、肩に力が入ったりして、首や肩周りの筋肉が常に緊張した状態になります。この緊張が続くと、筋肉は硬くなり、血行が悪化します。

睡眠の質の低下:浅い眠りと寝返りの減少

ストレスは、「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝、熟睡感がない」といった睡眠の問題を引き起こしがちです。眠りが浅いと、体を回復させるための成長ホルモンの分泌が減ったり、リラックスできずに筋肉の緊張が取れなかったりします。

また、寝返りの回数が減り、同じ姿勢での負担が蓄積しやすくなる可能性も指摘されています。

ストレスによる痛みへの感受性の変化

慢性的なストレスは、脳内で痛みを抑制するシステム(下降性疼痛抑制系)の働きを低下させることがあります。これにより、普段なら気にならない程度の体の負担や筋肉の張りでも、より強く痛みを感じやすくなってしまうことがあります。

原因5:「脳の疲れ」と寝違えの意外な関係 – 情報過多と睡眠の質

近年、長引く不調の原因として注目されているのが「脳の疲れ(脳疲労)」です。これも寝違えの背景にある可能性があります。

現代社会と「脳の疲れ」:なぜ脳が疲れるのか

スマートフォン、インターネット、SNS…現代社会は、常に膨大な情報にさらされています。仕事や人間関係の複雑化も相まって、私たちの脳は、情報を処理し、様々な判断を下すために常にフル稼働している状態です。

このような過剰な情報刺激や精神的な負荷が続くと、脳はオーバーヒートし、本来の機能を発揮しにくくなります。これが「脳の疲れ」と呼ばれる状態です。

脳疲労が体に及ぼす影響:自律神経の乱れと回復力の低下

脳が疲れると、体の様々な機能を調整している自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが乱れやすくなります。

通常、睡眠中はリラックスモード(副交感神経優位)になり、心身の回復が行われますが、脳が疲れていると、寝ている間も緊張モード(交感神経優位)が抜けきらず、筋肉の緊張が取れなかったり、睡眠の質が低下したりします。

これにより、体の修復・回復力が低下し、寝違えのようなトラブルが起こりやすくなると考えられます。

脳疲労を予防するために:寝る前のNG習慣を見直そう

脳を休ませ、質の高い睡眠を得るためには、寝る前の習慣を見直すことが重要です。特に以下の点は注意が必要です。

  • 寝る前のスマホ・PC操作: スマートフォンやパソコンの画面が発するブルーライトは、睡眠を促すホルモン(メラトニン)の分泌を抑制し、脳を覚醒させてしまいます。また、SNSやニュースなどの情報は、脳を刺激し、リラックスとは逆の状態にしてしまいます。寝る1~2時間前には使用を終えるのが理想です。

  • 寝床でのテレビ視聴: テレビの光や音の刺激も脳を覚醒させます。寝室は「寝るための場所」と意識し、テレビは置かない、または寝る前には消すようにしましょう。

  • 寝る前の考え事: 仕事の心配や悩み事を布団の中で考え続けると、脳が休まりません。リラックスできる音楽を聴く、軽い読書をするなど、気持ちを切り替える工夫をしましょう。

その他の要因:生活習慣の中の落とし穴

上記以外にも、以下のような要因が寝違えのリスクとなることがあります。

飲酒後の就寝:寝返り減少と弛緩しすぎのリスク

アルコールを摂取すると、一時的に筋肉が弛緩しますが、同時に睡眠中の寝返りの回数が減る傾向があります。これにより、不自然な姿勢で長時間寝てしまい、首や肩に負担がかかることがあります。また、利尿作用による脱水も血行不良を招く一因となりえます。

急激な温度変化:寝冷えと筋肉の反応

就寝中に体が冷気にさらされると、筋肉は収縮し、こわばりやすくなります。例えば、窓を開けたまま寝てしまったり、エアコンの風が直接当たったりすると、首周りが冷え、血行が悪化し、寝違えにつながることがあります。

このように、寝違えの原因は多岐にわたります。ご自身の生活習慣や体の状態を振り返り、当てはまる点がないかチェックしてみましょう。原因を知ることが、適切な対処と予防への第一歩となります。

【注意!】寝違え直後に避けたい5つのNG行動とその理由

首に激痛が走る寝違え。少しでも早く楽になりたい一心で、つい良かれと思って取った行動が、実は症状を悪化させ、回復を長引かせる原因になることがあります。

ここでは、寝違えてしまった直後に特に避けていただきたい「NG行動」を、その理由と共に詳しく解説します。

NG行動1:無理に首を動かす・痛みをこらえてストレッチする

【なぜNG?】
寝違え直後の首は、筋肉や靭帯、関節包といった組織が炎症を起こしていたり、微細な損傷を負っていたりする可能性が高い状態です。

例えるなら、足首を捻挫した直後のような状態が首で起こっているイメージです。「動かした方が固まらないのでは?」「どれくらい動くか確認したい」という気持ちは分かりますが、炎症がある時に無理に動かすことは、傷口を広げ、さらに組織を傷つける行為に他なりません。

【具体的な悪影響】

  • 炎症の悪化: 損傷部位への物理的な刺激が加わり、炎症反応がさらに強くなります。

  • 痛みの増強: 傷ついた組織や神経が刺激され、より強い痛みを感じるようになります。

  • 回復の遅延: 組織の修復に必要な安静が得られず、治癒プロセスが妨げられます。

  • 場合によっては神経症状の誘発: 無理な動きが、近くを通る神経を圧迫したり刺激したりして、しびれなどを引き起こす可能性もゼロではありません。

【避けるべき具体例】

  • 痛みを無視して首をグルグル回す。

  • 「どこまで曲がるか」限界まで試すように動かす。

  • 痛いのを我慢して、自己流の首のストレッチを行う。

【推奨される行動】
まずは痛みを誘発しない「楽な姿勢」を見つけて、できるだけ「安静」にすることです。

NG行動2:痛い箇所を自己判断で強く揉む・マッサージする

【なぜNG?】
「凝っているなら揉みほぐせばいい」と考えるかもしれませんが、寝違えの痛みは、単なる筋肉の「凝り」とは異なります。

急性期には炎症が伴っていることが多く、炎症を起こしている場所を強く刺激することは、その炎症反応をさらに悪化させたり、筋肉や筋膜などの微細な組織損傷を助長したりする可能性があります。

【具体的な悪影響】

  • 炎症の悪化: 物理学

  • 組織へのダメージ: 損害

  • 痛みの増加: 圧迫による直接的な痛みと、炎症悪化による痛みの両方が増す可能性があります。

  • 組織修復の妨げ: 組織の修復を妨げ、回復を遅らせる原因になります。

【避けるべき具体例】

  • 指で痛いポイントをグリグリと強く押す。

  • マッサージガンなどの器具を直接患部に当てる。

  • 家族などに頼んで強く揉んでもらう。

【推奨される行動】
むやみに患部に触れず、まずは安静と、後述する適切な「冷却」または「温め」の判断を優先してください。

NG行動3:痛みの原因を確かめずに、いきなり温める

【なぜNG?】
「温めれば血行が良くなって楽になるはず」と考える方も多いですが、これもタイミングが重要です。寝違えの発症直後(急性期)は、患部で炎症が起きており、熱を持っていることが多い状態です。

このタイミングで温めてしまうと、血管が拡張して血流が増加し、炎症物質が患部にさらに集まりやすくなり、結果として炎症、腫れ、痛みが悪化する可能性があります。火に油を注ぐような行為になりかねません。

【具体的な悪影響】

  • 炎症反応の増強: 温熱刺激により、炎症を引き起こす化学物質の放出が促進される可能性があります。

  • 腫れの増加: 血管が拡張し、血液や組織液が患部に溜まりやすくなります。

  • ズキズキする痛みの悪化: 血流増加により、拍動性の痛みが増すことがあります。

【避けるべき具体例】

  • 発症直後に、温湿布を貼る。

  • 痛い場所にカイロを当てる。

  • 熱いお風呂に首までじっくり浸かる。

  • ホットタオルなどで患部を長時間温める。

【推奨される行動】
まずは「温める?冷やす?炎症サインで判断」のセクションを参考に、ご自身の状態を確認してください。基本的には、ズキズキ痛む、熱感がある場合はまず「冷やす」ことを検討します。

NG行動4:痛みを我慢して、いつも通りに仕事や活動をする

【なぜNG?】
「仕事(学校)を休めない」「家事をしないと…」など、様々な事情があるとは思いますが、痛みを我慢して普段通りの活動を続けることは、首に継続的な負担をかけ続けることになります。首は体重の約10%もの重さがある頭を常に支えています。

痛みは脳からの「休んで!」というSOSサインです。そのサインを無視して無理を続けると、損傷した組織の修復が妨げられ、回復が大幅に遅れてしまうだけでなく、痛みが慢性化してしまうリスクも高まります。

【具体的な悪影響】

  • 回復の大幅な遅延: 安静が保てないため、体が自己修復する時間が奪われます。

  • 症状の悪化: 繰り返し負担がかかることで、炎症や損傷が悪化する可能性があります。

  • 痛みの慢性化: 痛みを我慢し続けると、脳が痛みを記憶してしまい、痛みが取れにくくなることがあります。

  • 他の部位への負担: 首をかばう不自然な姿勢が続くことで、肩、背中、腰などに二次的な痛みや不調を引き起こす可能性があります。

  • 集中力低下による事故リスク: 特に車の運転など、首の可動域制限や痛みによる集中力低下が事故につながる危険性があります。

【避けるべき具体例】

  • 首が痛いまま、長時間パソコン作業を続ける。

  • 首の可動域が狭い状態で、無理に車の運転をする。

  • 重い荷物を持つ、子供を抱っこするなど、首に負担のかかる家事を行う。

  • 痛みをこらえてスポーツの練習や試合に参加する。

【推奨される行動】
可能な限り、首に負担のかからない範囲で活動し、こまめな休憩を取りましょう。痛みが強い場合は、思い切って休息を取ることも早期回復のためには重要です。

NG行動5:炎症が強い時期の長時間の入浴や飲酒

【なぜNG?】お風呂や飲酒は血行を良くする効果がありますが、これも急性期には逆効果になる可能性があります。 長時間の入浴や飲酒によって全身の血行が過剰に促進されると、患部の血流も増加し、炎症や腫れを悪化させる可能性があるからです。

特に飲酒は、血管を拡張させる作用が強く、痛みの感覚を一時的に麻痺させることはあっても、根本的な回復にはつながりません。

【具体的な悪影響】

  • 炎症・腫れの増悪: 温熱効果と血流増加により、炎症部位の状態が悪化する可能性があります。

  • 痛みの増強: 血流増加に伴い、痛みが増すことがあります。

  • 炎症反応の遷延化(飲酒の場合): アルコールには血行を過剰に促進させる作用があり、炎症を起こしている部位への血流を増加させ、結果として炎症反応を長引かせたり、痛みを悪化させたりする可能性があります。

  • 回復の遅延(飲酒の場合): アルコールは体の修復プロセスに必要な栄養素の吸収を妨げたり、睡眠の質を低下させたりすることも報告されており、回復を遅らせる可能性があります。

【避けるべき具体例】

  • 痛みが強い時期に、熱いお風呂に肩まで長時間浸かる。

  • サウナに入る。

  • 痛みを紛らわそうとしてお酒を飲む。

【推奨される行動】
急性期(ズキズキ痛む、熱感がある時期)の入浴は、シャワー程度で軽く済ませるのが無難です。 また、飲酒は症状が落ち着くまで控えましょう。

これらのNG行動を避け、適切な応急処置を行うことが、つらい寝違えから早く回復するための重要な第一歩となります。自己判断に迷う場合は、早めにご相談ください

すぐにできる!正しい応急処置のステップ

寝違えてしまったら、焦らず次のステップで対処しましょう。

STEP1:まずは安静第一!楽な姿勢を見つけよう

何よりも、首に負担をかけないように安静にすることが大切です。

  • 痛みを誘発する動きは避けましょう。

  • 仰向けなら低めの枕や丸めたタオルで首を支え、横向きなら首と背骨が一直線になるように枕の高さを調整するなど、楽な姿勢を見つけて休みましょう。

  • 痛みが強い場合は、一時的に市販のネックカラーを使うことも考えられますが、長期間の使用は避け、できれば専門家にご相談ください。

STEP2:温める?冷やす?炎症サインで判断

多くの方が迷うポイントですが、症状の時期によって適切な対処が異なります。

「冷やす」のはこんな時(急性期)

以下の炎症サインが見られる場合は、「冷やす(アイシング)」が適しています。目安としては、発症してから48時間程度です。

  • ズキズキと脈打つような痛みがある

  • 患部が熱を持っている感じ(熱感)がある

  • 動かすと激痛が走る

  • 赤みがある(まれ)

【冷やす目的と方法】
炎症を抑え、痛みや腫れを和らげるのが目的です。アイスパックや氷嚢などをタオルで包み、痛む場所に1回15~20分当てます。1~2時間の間隔をあけて、1日に数回繰り返しましょう。
注意点:直接肌に当てない、冷やしすぎないように気をつけてください。

「温める」のはこんな時(慢性期・回復期)

上記の炎症サインが落ち着き、以下のような状態になってきたら「温める(温罨法)」を検討します。目安は発症後2~3日以降です。

  • ズキズキした痛みが治まり、重だるい痛みや鈍痛に変わってきた

  • 首や肩の筋肉がガチガチに張っている、こわばっている

  • 動かせる範囲が少しずつ広がってきた

【温める目的と方法】
血行を促進し、硬くなった筋肉をほぐし、痛みを和らげるのが目的です。蒸しタオル、ホットパック、カイロ(衣類の上から)、ぬるめ(38~40℃)の入浴などで心地よく温めます。
注意点:急性期には行わない、熱すぎに注意してください。

判断に迷ったら?

もし、自分の状態がどちらか判断がつかない場合は、まず「冷やす」ことから試すのが比較的安全です。冷やして痛みが増すようであれば中止し、温めるケアを検討するか、無理せず専門家にご相談ください。

※炎症反応は、体が傷ついた時に起こる反応の一つです。

詳細については、下記をご参照ください。ゆびー病気のQ&A

STEP3:日常生活で気をつけること

応急処置と並行して、日常生活でも首に負担をかけないようにしましょう。

  • 重い荷物は避ける

  • 急に振り向かず、体ごと向きを変える

  • 長時間の同じ姿勢は避け、こまめに休憩する

  • 車の運転は症状が改善するまで控える

痛みが和らいだ後のセルフケア:焦らず、慎重に進めましょう

激しいズキズキとした痛みが落ち着き、日常生活での首の痛みがかなり軽減してきたら、次は首周りの機能を回復させるためのセルフケアを検討する段階です。 しかし、焦りは禁物です。 痛みがぶり返さないよう、細心の注意を払いながら進めましょう。

【最重要! 】セルフケア開始のタイミングと注意点

  • 「痛みがほとんどない」状態が大前提: 首をゆっくり動かしてみて、特定の方向に強い痛みを感じない、あるいはごくわずかな張り感がある程度になってから始めましょう。 「少し痛いけど我慢できる」といったレベルでの開始は避けてください。 

  • 無理は絶対にしない: 動かす範囲は、「心地よい」と感じる、あるいは軽い「つっぱり感」を感じる程度にとどめます。 痛みを感じるポイントまで動かさないでください。

  • 異変を感じたら即中止: 動かしている最中や動かした後に、少しでも痛みが増したり、しびれや違和感が現れたりしたら、すぐに中止してください。 そして、その日はそれ以上行わず、安静にしましょう。

  • 自己判断は危険: 開始するタイミングや方法に不安がある場合は、必ず専門家に相談し、指導を受けてから行いましょう。

回復期の「動かす練習」:こわばりを和らげる

この段階での目的は、無理に関節の動く範囲(可動域)を広げることではなく、痛みがなくなった範囲で、固まっていた筋肉を優しく動かし、血行を促し、徐々に本来の滑らかな動きを取り戻していくことです。 反動をつけず、非常にゆっくりとした動作で、呼吸を止めずリラックスして行いましょう。

① 首をゆっくり傾ける:

  1. 鏡を見ながら、楽な姿勢で座るか立ち、背筋を自然に伸ばします。
  2. 息を吐きながら、ゆっくりと首を右に傾け、右耳を右肩に近づけるようにします。左側の首筋に軽い伸びを感じる程度、または痛みや強い張りを感じない範囲 で動きを止め、数秒キープします。
  3. 息を吸いながら、ゆっくりと元の位置に戻します。
  4. 反対側(左)も同様に行います。

ポイント: 手で頭を押さず、あくまで首自身の力で動かせる範囲で行ってください。

② 顎を引く・軽くうなずく:

  1. 背筋を伸ばした状態で、顎を軽く引きます。 首の後ろが心地よく伸びるのを感じるかもしれません(二重顎を作るようなイメージです)。 し、痛みがない範囲で数秒キープ
  2. そのまま、ごく小さな動きで、ゆっくりと軽くうなずく動作を数回繰り返します。

③ ゆっくり左右確認:

  1. 息を吐きながら、ゆっくりと顔(視線)を右に向けます。 で動き痛みや強い張りを感じる手前
  2. 息を吸いながら、ゆっくりと正面に戻します。
  3. 反対側(左)も同様に行います。

ポイント: 体ごと回さず、首の動きだけで行うように意識しましょう。

④ 肩の軽い上げ下げ:

  1. 両肩を「すくめる」ように、ゆっくりと耳に近づけていきます。 無理のない範囲で数秒キープします。
  2. ストンと力を抜いて、肩を元の位置に下ろします。
  3. これを数回繰り返します。 首だけでなく、肩周りの血行促進にも役立ちます。

※【特に注意! 】
首を後ろに反らす(上を向く)動きは、首の状態によっては神経を圧迫しやすい場合があります。 特に回復期には慎重に行うべきであり、回復が十分に進むまでは 避けた方が安全です。

※【タイミングのヒント】
これらの動きは、お風呂上がりなど体が温まって筋肉がリラックスしている時に行うと、よりスムーズに行いやすい場合があります。 ただし、体が温まっているからといって、決して無理はせず、常に痛みのない範囲で行うことを忘れないでください。 

血行を促進するその他のケア

回復期には、血行を促進することも大切です。

  • 軽いウォーキング: 全身の血行を良くすることは、首周りの回復にも繋がります。 良い姿勢を意識し、無理のないペースで行いましょう。

  • 入浴: 激しい痛みがなく、温めることで心地よさを感じる場合は、ぬるめのお湯(38~40℃)にゆっくり浸かるのも良いでしょう。 リラックス効果も期待できます。 痛みが増す場合は中止してください。

もう繰り返さない! 今日からできる寝違え予防策7選

一度寝違えるとそのつらさは身に沁みますよね。 「もう二度と…」と思うなら、日々の生活習慣を見直すことが重要です。 ここでは、寝違えを繰り返さないために意識したい、具体的な予防策を7つのポイントに分けて詳しく解説します。

予防策1:【最重要】睡眠環境の最適化 – 枕と寝姿勢で首を守る

人生の約3分の1を過ごす睡眠時間。 この時間をいかに首に優しく過ごせるかが、寝違え予防の最大のカギとなります。

① 自分に本当に合う「枕」を見つける実践テクニック

「原因」のセクションでも触れましたが、枕選びは非常に重要です。 ここでは、より実践的な選び方のポイントをご紹介します。

  • 「高さ」のチェック方法をマスターする:

    • 仰向け: 壁に後頭部・背中・お尻をつけて自然に立ち、壁と首の間にできた隙間を埋める高さが理想です。 タオルを丸めて首の下に入れ、その高さを測ってみるのも目安になります。 高すぎると顎を引きすぎ、低すぎると顎が上がってしまいます。

    • 横向き: 横向きになった時に、額の中心から顎、胸の中心までが一直線になり、かつ床と平行になる高さが必要です。 肩幅がある方は、仰向けよりも少し高めの枕が必要になります。

    • タオルで微調整: 今お使いの枕の下に、折り畳んだタオルを重ねて高さを調整してみましょう。 数ミリ単位で寝心地が変わることもあります。 「これだ!」という高さを見つけるヒントになります。

  • 「素材」の特徴を知り、自分に合ったものを選ぶ:

    • 低反反発ウレタン: フィット感が高いが、夏場は蒸れやすい、冬場は硬くなりやすいという特性も。

    • 高反発ファイバー・ラテックス: 通気性が良く、寝返りが打ちやすいが、硬めの感触が苦手な方も。

    • パイプ・そば殻: 通気性が良く、高さを調整しやすいが、素材によっては音が気になることも。

    • 羽根・羽毛: ふんわりと柔らかいが、ヘタリやすく、首をしっかり支える力はやや劣る場合も。

    • メリット・デメリットを理解し、自分の好みや体質(汗をかきやすいなど)に合わせて選びましょう。

  • 可能なら「試してみる」ことがベスト: 寝具専門店などでは、専門のスタッフに相談しながら実際に枕を試せる場合があります。 短時間でも、実際に頭を乗せて感触や高さを確認することが、失敗しない枕選びの近道です。

  • 枕の「寿命」を意識する: 素材にもよりますが、多くの枕は数年でヘタってきます。 弾力性がなくなったり、高さが変わったりしたら、買い替えを検討するサインです。

② 理想的な「寝姿勢」をサポートする工夫

どんなに良い枕を選んでも、寝姿勢が悪ければ効果は半減してしまいます。

  • 基本は「仰向け」: 首への負担が最も少ないとされる姿勢です。 膝の下に丸めたタオルやクッションを入れると、腰への負担も軽減され、よりリラックスしやすくなります。

  • 「横向き」寝のポイント: 横向きで寝る場合は、枕の高さを肩幅に合わせて調整することが特に重要です。 抱き枕を活用すると、体が安定し、肩や腕への負担を減らす助けになります。 左右どちらか一方ばかりで寝るのではなく、意識的に寝返りを打つように心がけましょう(寝返りのしやすい枕やマットレスを選ぶことも大切です)。

  • 避けたい「うつ伏せ」寝: なぜ避けるべきかというと、首を長時間にわたり左右どちらかにねじった状態が続くため、筋肉や関節に極度の負担がかかるからです。 もし癖になっている場合は、抱き枕を使って横向き寝を促したり、意識的に仰向けで寝る時間を増やしたりすることから始めましょう。

③ マットレスとの「相性」も考慮する

枕だけでなく、体が直接触れるマットレスの硬さも、寝姿勢の安定に関わります。 柔らかすぎて体が沈み込むと寝返りが打ちにくくなり、硬すぎると体圧が分散されず肩や腰に負担がかかることがあります。 枕とマットレスのバランスも考慮に入れると、より快適な睡眠環境が整います。

予防策2:日中の姿勢をリセット – デスクワーク・スマホ時間の見直し

日中の無意識な姿勢のクセが、首への負担を蓄積させていることは少なくありません。

デスクワーク時の「正しい姿勢」を習慣化

  • モニターの高さ: 画面の上端が目線の高さか、やや下になるように調整します。 画面が低いと、覗き込む姿勢になりがちです。 ノートPCの場合は、外付けキーボードやスタンドを利用すると姿勢が改善します。

  • 椅子の調整: 深く腰掛け、背もたれで背中を支えます。 足裏全体がしっかりと床につくように椅子の高さを調整しましょう。 必要であればフットレストを使います。

  • 肘の角度: 肘が90度程度に曲がる位置にキーボードがあると、肩への負担が軽減されます。

  • こまめな休憩と軽い動き: 最低でも1時間に1回は立ち上がり、軽く伸びをしたり、肩を回したり、少し歩いたりして、固まった筋肉をリセットしましょう。 タイマーをセットするのも有効です。

スマートフォン使用時の「首上げ」意識

  • 電車の中や休憩中、つい下を向いてスマホを見ていませんか? この姿勢は首に大きな負担をかけます。 スマホを目線の高さまで上げて操作することを意識しましょう。 片手で支え、もう片方の手で操作するなど、工夫してみてください。 

  • 長時間の連続使用は避け、意識的に休憩を取りましょう。

予防策3:「動かす習慣」で筋肉の柔軟性と血行を保つ

「使いすぎ」も問題ですが、「使わなさすぎ」も筋肉を硬くし、血行を悪くする原因になります。

日常に取り入れる軽い運動

  • ウォーキング: 全身の血行を促進し、気分転換にもなります。 腕を軽く振り、良い姿勢を意識して歩くことで、首や肩周りの筋肉も自然と使われます。

  • ラジオ体操や軽いジョギング、水泳: 無理のない範囲で楽しめる運動を取り入れ、全身の筋肉を動かす習慣をつけましょう。

簡単なストレッチで柔軟性をキープ(痛みがない時に! )

  • 肩回し: 肩に手を置き、肘で円を描くように前回し・後ろ回しをゆっくり行います。

  • 肩甲骨寄せ: 胸を開くように、両方の肩甲骨を背中の中央に寄せる動きをします。

  • デスクワークの合間などに行うことで、筋肉の緊張を和らげ、血行を促進できます。

予防策4:首周りの「冷え」は大敵! 一年中温める意識を

冷えは筋肉をこわばらせ、血行を悪くし、痛みを誘発しやすくします。 季節を問わず、首周りを冷やさない工夫が大切です。

  • 夏場の冷房対策: 冷房の風が直接首元に当たらないように風向きを調整したり、薄手のストールやカーディガンで首周りを保護したりしましょう。 冷えすぎと感じたら、設定温度を見直すことも必要です。

  • 冬場の防寒: マフラーやネックウォーマーはもちろん、就寝時も肩口が冷えないように、肩まで覆える毛布やスリーパーなどを活用しましょう。 部屋の隙間風にも注意が必要です。

  • 服装での調整: タートルネックやハイネックの服を選ぶ、またはシャツの下に保温性の高いインナーを着るなど、服装でも首周りを温める工夫ができます。

  • 体の内側から温める: 温かい飲み物(白湯、生姜湯など)を飲むのも、体の冷え対策に役立ちます。

予防策5:ストレスマネジメント – 心の緊張を解きほぐす

心のストレスは、無意識のうちに体の緊張(特に首や肩周り)を引き起こし、寝違えの間接的な原因となります。

  • リラックスできる時間を作る: 忙しい毎日の中でも、意識的にリラックスできる時間を取りましょう。 ゆっくりお風呂に入る(ただし寝違え直後や痛みがある時を除く)、好きな音楽を聴く、アロマテラピーを楽しむなど、自分に合った方法を見つけることが大切です。

  • 深呼吸を意識する: 緊張やストレスを感じた時に、ゆっくりと深い呼吸(腹式呼吸など)を数回行うだけでも、心身の緊張が和らぎます。

  • 趣味や好きなことに没頭する: 仕事や悩み事から離れ、自分が楽しいと感じることに集中する時間は、良いストレス解消になります。

  • 軽い運動: ウォーキングやヨガなどの軽い運動は、ストレス解消にも効果的です。

予防策6:質の高い睡眠で脳と体を回復させる

睡眠は、単に体を休めるだけでなく、脳の疲労を回復させ、体の修復を行うための重要な時間です。 「原因」で触れた「脳の疲れ」を溜めないためにも、睡眠の質を高める工夫をしましょう。

  • 寝る前の「デジタルデトックス」: 就寝1〜2時間前にはスマートフォンやパソコンの使用をやめ、脳への刺激を減らしましょう。 ブルーライトカット眼鏡を使うなどの対策も有効です。

  • 寝る前のリラックスルーティン: 穏やかな音楽を聴く、温かい飲み物(カフェインレス)を飲む、軽い読書をする(興奮する内容は避ける)、ぬるめのお風呂に入るなど、自分なりのリラックスできる入眠儀式を作りましょう。

  • 快適な寝室環境:

    • 光: 寝室はできるだけ暗くしましょう。 遮光カーテンを利用したり、常夜灯もできれば消すか、足元を照らす程度のものにします。

    • 音: 静かな環境が理想ですが、難しい場合はホワイトノイズマシンや耳栓を利用するのも手です。

    • 温度・湿度: 季節に合わせて、快適だと感じる温度と湿度(一般的に温度26℃前後、湿度50~60%が目安)を保ちましょう。

  • 規則正しい睡眠時間: 毎日なるべく同じ時間に寝起きすることで、体内時計が整い、睡眠の質が向上します。

予防策7:体のサインを見逃さない – 早めのケアと専門家への相談

  • 軽い違和感を放置しない: 「ちょっと首が張るな」「肩が凝っているな」と感じたら、我慢せずに早めにストレッチや軽い運動、温めるなどのセルフケアを行いましょう。

  • 定期的な体のメンテナンス: 日常的に負担がかかっていると感じる方は、定期的に接骨院などで体の状態をチェックし、ケアを受けることも有効な予防策となります。

  • 生活習慣を見直すきっかけに: もし寝違えてしまったら、それを「生活習慣を見直す良い機会」と捉え、何が原因だったのかを考え、改善していくことが大切です。

これらの予防策を意識し、一つでも多く実践することで、つらい寝違えを繰り返しにくい体づくりを目指しましょう。

牛久市 蛯原接骨院のアプローチ:長引く痛み・繰り返す方へ

「自分でケアしてもなかなか良くならない」「痛みが長引いている」「何度も寝違えてしまう」…そんなお悩みはありませんか?当院では、通常の寝違えに対する施術に加え、より深い原因にアプローチする方法もご提案しています。

なぜ良くならない?痛みが続く背景にある可能性

痛みが慢性化したり、繰り返したりする場合、単なる筋肉や関節の問題だけではない可能性があります。

トリガーポイントの影響

筋肉の奥深くにできた「トリガーポイント」と呼ばれる硬いしこりが、痛みの原因となったり、離れた場所に関連痛を引き起こしたりすることがあります。

脳の疲れや神経の過敏性

長引く痛みや日々のストレスは、「脳の疲れ」を引き起こし、痛みをコントロールする脳機能に影響を与えることがあります。また、神経が過敏になり、わずかな刺激でも痛みを感じやすくなるケースもあります。

※慢性的な痛みは、身体的な要因だけでなく、心理・社会的な要因も複雑に関係することが知られています。(参考:慢性疼痛治療ガイドライン 

当院の取り組み①:トリガーポイントへの微弱電流療法(EPIONE使用)

頑固な痛みの原因となりやすいトリガーポイントに対し、当院では微弱電流を用いたアプローチを行っています。

トリガーポイントとは?

筋肉内にできるしこりのような硬結(硬くなった部分)で、押すと痛みを感じ(圧痛)、関連痛を引き起こす特徴があります。

微弱電流治療器「EPIONE」の特徴

人間の体に流れる微弱な電気に近い電流を用いる治療器です。

  • 原因特定をサポート: 「障害部位探索機能」で、痛みの元となっているポイントを探します。

  • 痛みの緩和: 痛みの信号を抑制する効果が期待できます。(直流微弱電流)

  • 回復サポート: 細胞の活動を促し、組織の修復を助ける効果が期待できます。(交流微弱電流)

  • 刺激はごくわずか: 痛みはほとんど感じません。

※この療法は自費診療となり、保険適用外です。ペースメーカー使用中の方などは受けられません。

当院の取り組み②:BFI療法(脳へのアプローチ)

「ブレイン・フィンガー・インターフェース療法」は、非常に優しいタッチで行う手技療法です。

BFI療法とは?

フワッと触れるようなソフトな刺激を皮膚や関節に与えることで、脳に働きかけ、神経系のバランスを整え、体の自然な回復力をサポートすることを目指します。

なぜ優しい刺激が関係する?

優しいタッチは、脳、特に体のバランスを司る小脳や、リラックスに関わる神経系に働きかけると考えられています。ストレスや疲労で乱れた神経系のバランスを整えることで、痛みの感じ方や体の不調に良い影響を与える可能性があります。

  • 「脳の疲れ」へアプローチ: ストレスや情報過多による脳の疲弊状態に働きかけます。

  • リラックス効果: オキシトシンなどの「幸せホルモン」の分泌を促す可能性も研究されています。

  • 負担の少ない施術: 非常にソフトなので、刺激に弱い方でも受けやすいのが特徴です。

BFI療法の詳しい説明はこちらのページをご覧ください。

※BFI療法も自費診療となります。

症例のご紹介(寝違え)

当院で寝違えの施術を受けられた方の例をご紹介します。

【症例1】デスクワークによる繰り返す寝違え(40代 男性)

  • お悩み: 数ヶ月に一度寝違え、今回は右首〜肩の痛みが強い。慢性的な肩こりあり。

  • 施術: トリガーポイントへのEPIONE(微弱電流)通電と手技療法、姿勢指導、セルフストレッチ指導。

  • 経過: 計6回の施術で痛みはほぼ消失。月1回のメンテナンスとセルフケアで再発しにくくなった。

【症例2】ストレスと疲労による寝違え(30代 女性 主婦)

  • お悩み: 疲労時に寝違え、首が動かせず頭痛・めまいも。

  • 施術: BFI療法を中心に、ごく軽い手技療法も併用。リラックス法の指導。

  • 経過: 週3回の施術を行い、痛みや可動域が改善。頭痛・めまいも軽減。

患者さんの声:当院で施術を受けられた方の感想

実際に牛久市の蛯原接骨院で施術を受けられた患者様から寄せられたお声の一部をご紹介します。

  • Sさん(仮名・20代男性・営業職)
    「プレゼン前に首が動かなくなり焦りましたが、電気治療を受けたら痛みがすごく軽くなって動かせるように!おかげで無事プレゼンを終えられました。 本当に助かりました」

  • Sさん(仮名・30代女性・主婦)
    「繰り返す寝違えに、今回はBFI療法を受けました。すごくソフトな施術なのに、終わると首周りがスッキリ。 通ううちに痛みが気にならなくなり、教えてもらった体操も続けています」

  • Tさん(仮名・50代男性・会社員)
    「長年の肩こりと寝違え癖。今回は痛みが強く、先生に「トリガーポイント」かもと説明を受け納得しました。 電気治療とマッサージでだいぶ楽になり、姿勢も意識するようになりました。

※これらは個人の感想であり、効果を保証するものではありません。 症状の改善には個人差があります。

当院のご利用について(施術内容・料金・予約など)

  • 施術: 健康保険適用の施術(原因のはっきりしたケガ等)のほか、トリガーポイント療法(EPIONE使用)やBFI療法などの自費施術もございます。症状やご希望に合わせご提案します。

  • 保険適用: 捻挫、打撲、肉離れなど急性・亜急性のケガには健康保険が適用される場合があります。慢性的な症状やリラクゼーション目的は適用外となります。詳しくはお問い合わせください。

  • ご予約: 当院は予約制ではございません。ご来院順にご案内いたします。混雑時はお待ちいただくことがありますのでご了承ください。

見極めが大切:それは本当に「いつもの寝違え」? 注意したいサイン

ほとんどの寝違えは、数日から1週間程度で自然に良くなることが多いですが、中には注意が必要な、他の原因が隠れている可能性を示すサインが現れることもあります。 「いつもの寝違えと違うな?」と感じたら、以下の点に注意してみましょう。

① 腕や手への強いしびれ、麻痺(力が入らない)、感覚の異常

詳細: 首の痛みだけでなく、腕や指先に「ジンジン」「ビリビリ」としたしびれが広がったり、物が掴みにくい、腕が上がりにくいといった脱力感、触った感覚が鈍い、または逆に過敏になっているなどの症状がある場合です。
なぜ注意が必要か: これらの症状は、単に首周りの筋肉が硬くなっているだけでなく、首の骨(頚椎)の周辺で神経が圧迫されたり、刺激を受けたりしている可能性を示唆します。 首の深い部分に何らかの問題が起きているサインかもしれません。

(2)ろれつが回りにくい、言葉が出にくい、激しいめまい、物が二重に見える、歩行が不安定

詳細: 首の痛みに加えて、舌がもつれるように話しにくい、言葉がスムーズに出てこない、立っているのが難しいほどの強いめまい、視界がぼやけたり物が二重に見えたりする、ふらついて真っ直ぐ歩けないなどの症状がみられる場合です。
なぜ注意が必要か: これらは首だけの問題ではなく、脳などの中枢神経系に関連する、より緊急性の高い問題が隠れている可能性を示す非常に重要なサインです。 一刻も早い対応が必要な場合も考えられます。

③ 安静にしていても全く楽にならない激しい痛み、夜も眠れないほどの痛み(夜間痛)

詳細: 体勢を変えても、楽な姿勢でじっとしていても痛みが全く軽減しない、あるいは夜、布団に入ってリラックスしている状態でも痛みで目が覚めてしまう、眠れないほどの強い痛みが続く場合です。
なぜ注意が必要か: 通常の寝違えであれば、楽な姿勢をとることで痛みが多少和らぐことが多いです。 安静時にも激痛が続く、夜間に痛みが強くなるというのは、炎症が極度に強い状態や、筋肉や関節以外の組織に原因がある可能性も考えられます。

④ 首の痛みに加えての発熱

詳細: 首の痛みやこわばりと同時に、37.5℃以上の熱が出ている場合です。
なぜ注意が必要か: 体温の上昇は、体内で感染や強い炎症反応が起きている可能性を示すサインです。 首の痛みとの関連も含め、全身の状態を確認する必要があります。

(5)明らかな外傷(ケガ)の後からの首の痛み

詳細: スポーツでの衝突、転倒(階段から落ちた、つまずいたなど)、交通事故など、はっきりとした「きっかけ」があってから首が痛くなった場合です。
なぜ注意が必要か: 強い衝撃が加わった場合、首の筋肉や靭帯だけでなく、骨(頚椎)や関節に予期せぬ損傷(骨折、脱臼、重度の靭帯損傷など)が生じている可能性があります。 見た目には分からなくても、内部で問題が起きているかもしれません。

「いつもと違う」「何かおかしい」と感じたら、迷わず当院にご相談を

通常とは異なる症状(強いしびれ、めまい、発熱など)が見られる場合や、「今回の寝違えは長引いているな」「いつもと違う感じがして不安だ」と感じる時は、自己判断せずに、まずは当院(牛久市 蛯原接骨院)にご相談ください。

国家資格を持つ柔道整復師が、詳しくお話を伺い、お体の状態を検査いたします。痛みの原因が何なのか、どのような状態なのかを的確に把握し、当院での施術が適しているか、または他の専門機関での検査が必要かを判断します。

必要に応じて適切な医療機関への受診もご案内しますのでご安心ください。「ただの寝違えじゃないかも…」という不安を抱え続けるより、専門家の目で状態を確認することが、適切な対処と早期回復への第一歩です。

最後に:つらい寝違えに適切に対処し、予防を心がけましょう

寝違えによる首の痛みは本当につらいものですが、正しい知識があれば、その苦痛を和らげ、繰り返さないように対策を立てることができます。

  1. 応急処置: まずは安静にし、症状に合わせて「冷やす」か「温める」かを正しく判断しましょう。

  2. 予防策の実践: 自分に合った枕選び、正しい寝姿勢や日中の姿勢の意識、冷え対策、ストレスケアなどを日々の生活に取り入れましょう。

  3. セルフケアの注意点: 痛みが和らいだ後のセルフケアは、決して無理せず、慎重に行いましょう。

  4. 早めの相談: 痛みが強い、長引く、繰り返す、または「いつもと違う」と感じたら、我慢せずに当院へご相談ください。

私たち、牛久市の蛯原接骨院では、お一人おひとりのお体の状態に合わせた最適なアプローチで、寝違えからの回復をしっかりとサポートいたします。

つらい首の痛みでお悩みでしたら、どうぞ安心して当院へお越しください。一緒に快適な毎日を目指しましょう。

【お問い合わせ】

お問い合わせは下記よりお願いいたします。

【接骨院詳細】

【蛯原接骨院】

  • 住所: 〒300-1222 茨城県牛久市南2-1-12

  • 電話番号: 029-872-2653

  • 診療時間:

    曜日午前午後
    月~金8:00~12:0015:00~20:00
    8:00~12:30休診
    休診休診
  • アクセス: JR常磐線「牛久駅」徒歩5分

  • 駐車場: 5台分有り

【監修】

蛯原 吉正(柔道整復師)

免責事項

  • 当ブログの情報は、一般的な知識に基づいており、個別の症状に対する診断や治療を保証するものではありません。

  • 必ず専門の医療機関を受診し、医療機関の指示に従ってください。

  • 当ブログの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当院は責任を負いかねます。

ABOUTこの記事をかいた人

蛯原接骨院院長です。怪我と痛みの専門家として、教科書通りの施術ではなく、代々伝わる伝統的な施術と最新の知識・技術を取り入れて、怪我の施術を行っています。また、茨城県内では数少ない、脳と痛みの関係に注目した痛みの治療を行っています。交通事故はもちろんの事、怪我や怪我の後遺症にお悩みの方、身体の痛みに対し、何をやっても良くならない・どこへ行っても良くならないという方を、一人でも多く救いたいという思いからブログでの発信を行っています。