股関節の痛みの原因とされるものの一つに寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)があります。
変形性股関節症に続いて股関節痛の原因とされています。
場合によっては手術適応となってしまう場合もあります。
しかし、股関節痛の原因の一つとされている「寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)」ですが、たとえレントゲン検査を受けて「寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)」と診断を受けたとしても、それが必ずしも痛みの原因になっている訳ではありません。
実際に寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)と診断を受けた方でも、手術することなく痛みが改善された方がいらっしゃいます。
ただし、寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)は痛み・炎症のコントロールを行わないと変形性股関節症へと進行してしまいますので早めの対処(治療)が吉となります。
今、股関節痛でお悩みの方で、寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)と言われて手術をお考えの方は、痛みを改善させるための手段として手術以外の方法がある事を知って頂きたいと思います。
今回のブログでは、寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)と言われて手術をお考えの方に向けて、当院の考え方と治療法をご紹介致します。
Contents
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)とは
股関節は骨盤側の寛骨臼と大腿骨頭で構成されます。
上のイラストは右股関節を表したものです。赤い丸で囲まれたところが股関節です。
先程の股関節部の赤い丸の中を拡大したイラストですが、青い矢印の部分が大腿骨頭です。
通常、股関節は大腿骨骨頭が骨盤に入り込むような形で構成されていますが、骨盤側の臼蓋の発育が不全であり、十分に大腿骨骨頭を覆えていない状態の事を指します。
寛骨臼形成不全(かんこつきゅうけいせいふぜん)は、以前、臼蓋形成不全という名で呼ばれていました。
レントゲンでの診断基準
レントゲンで寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)を診断するための基準があります。
変形性股関節症の診断と治療より引用
Shape角(シャープ角)
両方の股関節を正面からレントゲン撮影を行い左右の角度を比較します。
正常値は40度以下です。
CE角
正常値は25度以上で数値が少なくなるほど寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)が強い状態を表します。
Shape角・CE角、共に数値の基準があり、実際の計測値と照らし合わせて該当すると診断されます。
Shape角・CE角のほかにAHI(acetabular head index)・ARO(acetabular roof obliquity))があります。
欧米ではShape角45度以上・CE角20度以下・ARO15度以上が一般的で、日本ではShape角45度以上・CE角25度以下が一般的です。
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)に対する手術
寛骨臼形成不全がみられる方の股関節痛に対する処置としては、大腿骨骨頭を深く覆う為の手術が行われることがあります。
画像の変化=痛みではない
股関節に限らない事ですが、画像にうつる変化を痛みの原因と見出すことが有りますが、以前からこのブログでお伝えしているように変形=痛みではありません。
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)も椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、変形性関節症と同じように臼蓋形成不全そのものは、痛みの原因にはなりません。
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の痛みの正体は?
痛みというのは脳でつくられます。
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の痛みも、脳疲労が関係しています。
脳疲労が発生すると筋肉の異常な緊張や炎症が日常的に負担のかかっている部位などの、その方の弱点に発生します。
その脳疲労によって起きた、筋肉の異常な緊張を痛みや痺れとして感じます。
股関節に発生したということは股関節があなたの弱点という事になります。
- 脳疲労により股関節・臀部・大腿部に筋肉の緊張が起きる。
- 筋肉の緊張により股関節の動きが悪くなる。
- 次第に股関節・臀部・大腿部に痛みが発生する。
- 痛みの発生とともに炎症が起きる。
- 炎症が継続することによって骨の変形が起きる。
脳疲労の原因としては、天候・仕事が忙しい・周囲の環境・人間関係等のストレスが影響しています。
今では、コロナウィルスの報道で不安が大きくなり脳疲労が発生している方が多いような状況です。
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の痛みに限りませんが、痛みを抱えている方の殆が脳疲労を抱えていらっしゃいます。
臨床経験上、痛みやしびれの症状を抱えている方は年齢を問わず「脳疲労を抱えていない人はいない」と言い切れます。
股関節や大腿部に痛みが出て、病院を受診してレントゲンを撮った時に、元々あった寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)を指摘されたということになります。
当然、痛みが出現する前から寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)はそこに存在していたでしょうし、痛みが出現しなければ寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)は発見されることはなかったことでしょう。
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)の痛みを改善させる為には!
そこで、股関節の痛みを改善させる為にはどうすればいいのかということになります。
まずは、ご自身の抱えている脳疲労を改善させることが第一優先です。
脳疲労を改善させるための方法を挙げてみます。
- 股関節の痛みは形成不全が原因ではないと認識する事
- 脳疲労の原因に向き合ってみる事
- 脳疲労の原因から離れる事
- ご自身が心地よいと思えるものを試してみる
あとは、自分で行えることと言えば、五感を刺激する事です。
五感を刺激する事とは、
- 視覚(見る)
- 聴覚(聴く)
- 味覚(味わう)
- 嗅覚(嗅ぐ)
- 触覚(皮膚の感じる)
これらの5つの感覚を刺激するという事です。
五感を刺激する事も脳疲労を回復する1つの手段になります。
その上で脳疲労を改善させる施術であるBFI療法を体験して頂ければと思います。
痛みを改善させる上での禁忌
こちら人工関節置換術後の痛みの記事でもご紹介しているように股関節に負担がかかってしまう動作はとらないようにしてください。
まとめ
寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)が原因と言われている股関節の痛みにも脳疲労が関係しています。
手術を勧められている方は、手術の決断を下す前にBFI療法を体験しして頂ければと思います。
貴方が抱えている寛骨臼形成不全(臼蓋形成不全)も痛みの原因となっていない場合があります。
今までと違う情報を受け入れるには抵抗があると思いますが、現在の状況を変えるには思考から変えてみる必要があると思います。
是非、的確な情報に触れて頂きたいと思います。
まずは、下記フォームよりお気軽にご相談ください。