マレットフィンガーの固定生活を快適に!お風呂・仕事・睡眠時の工夫と便利グッズ紹介

マレットフィンガーの治療で装具(スプリント)による固定が始まり、「このまま数週間も生活するのか…」と、その不便さに戸惑いやストレスを感じているかもしれません。

特に、お風呂、仕事、睡眠といった日常の基本動作が、固定によって一気に難しくなります。この記事では、まず結論として、この固定期間を乗り切るための最も重要な心構えと、具体的な工夫のポイントを解説します。

【固定生活を乗り切るための結論】

  • 最も重要な心構えは?
    **「いかなる時も、絶対に自分の判断で装具を外さない」そして「指先を曲げない」**ことです。このルールを厳守することが、結果的に治療期間を最短にし、良好な回復につながります。

  • どうすれば快適になる?
    特別な道具は必要ありません。**「防水保護」「衝撃からの保護」**という2つの観点を持ち、身の回りにある日用品や市販の便利グッズを上手に活用することで、多くの不便は解消できます。

【Q&A】固定生活に関するよくある質問

Q1. 装具の下がかゆいのですが、どうすればいいですか?
A1. 装具を外さずに対処することが重要です。装具の隙間からドライヤーの冷風を優しく当てる、装具の上から軽くトントンと叩く、といった方法があります。ただし、皮膚に異常を感じた場合は、自己判断せず速やかに専門家へ相談してください。

Q2. お風呂の時だけ、ほんの少しの時間なら外しても大丈夫ですか?
A2. 絶対に外してはいけません。治癒しかけている非常にデリケートな腱は、たとえ数秒でも曲げてしまうと、伸びたり再断裂したりする危険性があります。そうなると、また一から固定をやり直すことになりかねません。

Q3. 装具が緩んできた気がします。自分で調整してもいいですか?
A3. 自己判断での調整は避けてください。固定の角度や強さは、治療効果を左右する非常に重要な要素です。緩みや違和感を感じた場合は、装具を作成した専門家に相談し、適切な再調整を受けてください。

【シーン別】固定生活を乗り切る工夫と便利グッズ

1. お風呂・シャワーの工夫(防水対策)

  • 基本の道具:

    • 使い捨てのビニール手袋(調理用など): 最も手軽な方法です。手にはめて、手首の部分を輪ゴムやヘアゴム、防水テープでしっかり留めます。

    • シャワーカバー(ギプスカバー): 薬局や通販で購入できます。腕ごとすっぽり覆うことができるため、より確実な防水が可能です。

  • ポイント:

    • シャワー中は、できるだけ固定した手を高く挙げておくと、水が入りにくくなります。

2. 仕事・パソコン作業の工夫(操作性の確保)

  • タイピング:

    • 固定した指がキーに当たらないよう、キーボードの位置を調整します。

    • クッション性の高いリストレスト(キーボード用の手首置き)を使うと、手の角度が楽になります。

    • どうしても打ちにくい場合は、スマートフォンの音声入力機能などを活用するのも一つの手です。

  • マウス操作:

    • マウスを握り込むのではなく、上から手をかぶせるようにして操作すると、固定した指への負担が減ります。

3. 睡眠時の工夫(無意識の衝撃から守る)

  • 基本の工夫:

    • 軍手やミトンを上から装着する: 寝ている間に、無意識に装具を何かに引っかけて外してしまったり、ぶつけてしまったりするのを防ぎます。

    • 枕で手を囲う・乗せる: 固定した手を枕の上に乗せたり、枕で囲いを作ったりすることで、寝返りの際の衝撃から守ります。

なぜ、これほど厳重な管理が必要なのか

数々の工夫は、すべて「指先を絶対に曲げない」という治療の原則を守るためにあります。固定期間中のわずかな油断が、数週間の努力を無駄にしてしまう可能性があるからです。

引用
米国手の外科学会(ASSH)は、マレットフィンガー治療中の装具の重要性について、次のように強調しています。「最良の結果を得るためには、医師の指示通りに装具を着用することが非常に重要です。この期間中に指を曲げてしまうと、治癒のプロセスが妨げられ、装具の装着期間を最初からやり直さなければならなくなる可能性があります。」
(出典: Handcare from ASSH – “Mallet Finger”

このことからも、いかに「24時間、継続してまっすぐに保つこと」が、国際的な治療基準においても重要視されているかがわかります。

不便な生活は続きますが、一つ一つの工夫が確実な回復につながります。

なぜ固定が必要?マレットフィンガーの全体像はこちら

この記事では、マレットフィンガーの固定期間中の具体的な生活の工夫に焦点を当てました。

しかし、**「なぜこれほど厳重な固定が必要なのか」「この怪我の正体は何なのか」**という根本を理解することは、不便な固定生活を乗り切るモチベーションにも繋がります。

マレットフィンガーの原因から、蛯原接骨院での具体的な施術内容、そして固定が外れた後のリハビリまでを網羅的に解説したメインコンテンツで、ぜひ治療の全体像をご確認ください。

[【総合解説】マレットフィンガーの原因から施術、セルフケアまで]

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    休診休診
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【監修】

院長:蛯原 吉正(EBIHARA YOSHIMASA)
資格:柔道整復師

痛みのある箇所だけに対処するのではなく、なぜそこに痛みが生じているのか、その背景にある本当の原因を追究することを信条としています。

一人ひとりの身体の状態や生活習慣と真摯に向き合い、不調が再発しにくい身体づくりをサポートすること。そして、来院された方が不安なく、健やかな毎日を取り戻すためのお手伝いをすることを目指しています。

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