コーレス骨折の治療中、日常生活はどう過ごす?食事・入浴・睡眠の工夫と注意点

コーレス骨折の治療が始まると、利き手であれ反対の手であれ、片手が使えない生活がしばらく続きます。これまで何気なく両手で行っていた着替え、食事、入浴といった日常の動作が、とたんに難しく感じられることでしょう。

しかし、少しの工夫と事前の準備で、治療中の生活の負担は大きく軽減できます。

この記事では、コーレス骨折の治療期間をできるだけ快適に、そして安全に過ごすための具体的なアイデアを、「食事」「着替え」「入浴」「睡眠」などの場面に分けてご紹介します。

食事の工夫:調理から栄養まで

毎日の食事は、身体の回復を支える基本です。

調理のコツ

  • 便利な食材を活用する:カット済みの野菜や肉、冷凍食品、缶詰などを活用すると、包丁を使う手間が省けます。

  • キッチンばさみを活用する:袋を開けたり、肉や野菜を切ったりするのに、包丁より安全で簡単な場合があります。

  • 滑り止めマットを使う:100円ショップなどでも手に入ります。まな板やお皿の下に敷くと、片手で作業する際に安定します。

  • 片手で開けられる容器を選ぶ:プッシュ式の醤油さしや、ワンタッチで開く調味料容器などが便利です。

食べやすくする工夫

  • 食べやすいメニューを選ぶ:おにぎり、サンドイッチ、丼物、カレーなど、スプーンや片手で食べやすいメニューがおすすめです。

  • 食器を工夫する:仕切りのあるランチプレートは、おかずが混ざらず、片手でもすくいやすくなります。底に滑り止めがついた食器も便利です。

骨の回復をサポートする栄養素

骨の材料となり、回復を助ける栄養素を意識して摂りましょう。

カルシウム

骨の主成分です。(例:牛乳、ヨーグルト、小魚、豆腐など)

ビタミンD

カルシウムの吸収を助けます。(例:きのこ類、鮭、さんま、卵など)

ビタミンK

骨の形成を促します。(例:納dotto, ほうれん草、ブロッコリーなど)

タンパク質

骨の土台となるコラーゲンの材料です。(例:肉、魚、卵、大豆製品など)

着替え・身支度の工夫

焦らず、安全に着替えるためのポイントです。

着替えを楽にする3つのポイント

  • 着やすい服を選ぶ:前開きのシャツやカーディガン、ウエストがゴムのズボンやスカート、被るだけのワンピースなどが楽です。

  • 着るときの順番:**「痛い方(患側)の腕から袖を通し、次に健康な方の腕を通す」**のが基本です。

  • 脱ぐときの順番:着るときとは逆に、**「健康な方の腕から抜き、次に痛い方の腕を抜く」**とスムーズです。

便利なグッズの活用

電動歯ブラシ、プッシュ式のシャンプーやハンドソープ、靴下を履くのを助けるソックスエイドなども市販されています。

入浴の工夫:濡らさず、安全に

固定している患部を濡らさないこと、そして転倒しないことが最も重要です。

防水対策を万全に

市販の防水カバー(ギプスカバー)を使うのが最も確実です。ない場合は、大きめのビニール袋(ゴミ袋など)で腕を覆い、手首の上下2か所を防水テープや輪ゴムでしっかりと留めます。ただし、締め付けすぎによる血行不良には注意してください。

安全な環境を整える

浴室の床や浴槽の中には滑り止めマットを敷きましょう。シャワーチェア(風呂用の椅子)を使用すると、座ったまま安定して体を洗えます。

洗い方を工夫する

泡で出てくるタイプのボディソープや、柄の長いボディブラシを使うと、片手でも洗いやすくなります。洗髪は、可能であれば家族に手伝ってもらうか、美容院のシャンプーサービスなどを利用するのも一つの方法です。

睡眠の工夫:痛みと腫れを和らげる

質の良い睡眠は、体の回復に不可欠です。

腕の位置を高くする

寝るときは、患部を心臓より高い位置に保つと、血液やリンパ液の循環が促され、腫れや痛みの軽減につながります。枕やクッション、たたんだ座布団などを腕の下に置き、楽な高さに調整しましょう。

寝る向きに注意する

無意識に患部を下にして寝てしまうと、圧迫して痛みの原因になります。抱き枕などを活用して、寝返りを打っても患部が下敷きにならないように工夫しましょう。

まとめ:焦らず工夫して、回復に専念しましょう

コーレス骨折の治療中は、これまで当たり前にできていたことができなくなり、不便さやもどかしさを感じるかもしれません。しかし、この期間は必ず終わりが来ます。

大切なのは、焦らず、身の回りの環境や動作を少し工夫して、安全に過ごすことです。そうすることで、余計なストレスなく、身体の回復に集中することができます。

ここで紹介した以外にも、「こんな時はどうしたら?」と困ることがあれば、遠慮なく担当の専門家にご相談ください。

コーレス骨折全体の情報や、具体的な治療法については、こちらの総合案内記事もご覧ください。
→ 
【監修・柔道整-復師】コーレス骨折の治療とリハビリ|手術以外の選択肢と後遺症を残さないための注意点

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