【女性向け】顎の痛みとホルモンバランスの意外な関係

「生理前になると、決まって顎が痛む…」
「妊娠してから、口が開きにくくなった気がする」
「更年期に入ってから、長年の顎の不調が悪化した」

もしあなたが、女性特有のライフステージの変化とともに、顎の症状に波があると感じているなら、それは気のせいではありません。女性の身体は、一生を通じてホルモンバランスの大きな波に乗りながら変化していきます。そして、その波は、私たちが思っている以上に「顎関節」の状態に深く影響を及ぼしているのです。

この記事では、多くの女性が抱える顎の痛みと、女性ホルモンの意外な関係について、分かりやすく解説します。

なぜ?女性ホルモンが顎関節に影響する2つの理由

女性の身体と顎の不調を結びつける、鍵となるホルモンが2つあります。

理由1:女性ホルモン「エストロゲン」の減少とゆらぎ

エストロゲン(卵胞ホルモン)は、女性らしさを作るだけでなく、身体の様々な機能を守ってくれる重要なホルモンです。

  • 関節と痛みをコントロール: エストロゲンには、関節の炎症を抑えたり、軟骨を保護したり、痛みを感じにくくしたりする働きがあります。そのため、エストロゲンが急激に減少する生理前や、分泌量そのものが大きく減る更年期には、関節痛が起きやすくなったり、普段より痛みに敏感になったりします。

  • 自律神経との関係: エストロゲンは、心の安定を司る神経伝達物質「セロトニン」の分泌にも関わっており、自律神経のバランスを保つ役割も担っています。ホルモンバランスが乱れると自律神経も乱れ、ストレスを感じやすくなり、無意識の食いしばりにつながってしまうのです。

理由2:関節を緩めるホルモン「リラキシン」の影響

リラキシンは、主に関節や靭帯を緩める作用を持つホルモンです。

  • 顎関節の不安定化: リラキシンは、排卵期から生理前にかけて、そして特に妊娠中に出産に備えて多く分泌されます。このホルモンの影響で、骨盤だけでなく全身の靭帯が緩むため、もちろん顎関節も例外ではありません。普段より顎関節が不安定になり、少しの負担でズレやすくなったり、痛みが出やすくなったりするのです。

要注意!顎の不調が悪化しやすい3つのライフステージ

これらのホルモンの影響は、女性の特定のライフステージで特に顕著に現れます。

ライフステージ1:月経前(PMS)

生理前は、エストロゲンが急激に減少し、リラキシンの分泌が増えるタイミング。身体的にも精神的にも不安定になりやすく、PMS(月経前症候群)の症状の一つとして顎の不調が現れることがあります。イライラや気分の落ち込みから、日中の食いしばりや夜間の歯ぎしりが悪化する方も少なくありません。

ライフステージ2:妊娠・出産期

妊娠中は、リラキシンの分泌がピークに達し、顎関節が最も緩みやすい時期です。つわりで歯を食いしばったり、出産時に強く噛み締めたりすることも、顎への大きな負担となります。また、産後は育児によるストレスや、授乳中の猫背姿勢、抱っこによる身体の歪みなどが、顎の不調の引き金になることもあります。

ライフステージ3:更年期

40代半ばから50代にかけての更年期は、エストロゲンが大きく減少し、身体が大きく変化する時期です。関節の保護作用が弱まることに加え、ホットフラッシュや不眠、気分の浮き沈みといった更年期症状そのものが大きなストレスとなり、自律神経を乱します。結果として、頑固な食いしばりや顎周りの筋肉の緊張を招き、長年の顎の不調が悪化したり、新たに発症したりすることがあります。

自分でできる!ホルモンバランスの波に負けないためのセルフケア

ホルモンの波を止めることはできませんが、その影響を最小限に抑えるために、日々の生活でできることはたくさんあります。

  • 身体を温めて血行を促す:
    身体の冷えは、血行を悪化させ、筋肉の緊張を強くします。特に下腹部や腰回りを温めることで、全身の血流が改善し、顎周りの緊張緩和にも繋がります。ゆっくりと湯船に浸かる、腹巻きやレッグウォーマーを活用するなどがおすすめです。

  • 意識的にリラックスする時間を作る:
    5分でも良いので、一人でリラックスできる時間を作りましょう。好きな香りのアロマを焚いたり、ハーブティーを飲んだり、深呼吸を繰り返したりするだけでも、高ぶりすぎた交感神経を鎮め、身体の緊張を解く助けになります。

  • TCH(上下歯列接触癖)に気づく:
    イライラしたり、何かに集中したりしている時、無意識に上下の歯が接触していないかチェックする癖をつけましょう。「歯を離す」と書いた付箋を目につく場所に貼っておくのも効果的です。

当院だからできる、女性特有の悩みに寄り添うアプローチ

ホルモンバランスによる不調は、ご自身の努力だけではコントロールが難しいこともあります。当院では、そんな女性特有の悩みに寄り添い、身体の内側からバランスを整えるお手伝いをします。

薬に頼らず、自律神経のバランスを整える

ホルモンの影響で乱れがちな自律神経のバランスを、ごく優しい刺激の「BFI療法」で整えます。ホルモンバランスの乱れや日々のストレスは、気づかないうちに脳疲労を蓄積させ、自律神経の働きを過剰にさせることがあります。BFI療法は、この蓄積した脳疲労を和らげることで、頑固な食いしばりや不眠といった症状の緩和を目指します。

妊娠中・授乳中でも安心の優しい施術

当院の施術は、身体に負担をかけない非常にソフトなものです。薬を飲めない妊娠中や授乳中の方でも、安心して受けていただけます。

まとめ:変化する身体と上手く付き合うために

顎の痛みや不調は、「女性だから仕方ない」と我慢する必要はまったくありません。それは、あなたの身体が発している大切なサインです。ホルモンバランスという自分ではコントロールしにくい原因が背景にあるからこそ、一人で抱え込まず、専門家に相談することが大切です。

顎関節症全体の情報や、他の症状との関連については、こちらの総合案内記事もご覧ください。
長引く顎の痛み、もう諦めない。顎関節症の多様な原因と当院の新しいアプローチ

変化していくご自身の身体と上手く付き合い、快適な毎日を送るために、私たちと一緒に取り組んでいきませんか?

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【蛯原接骨院】

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    月~金8:00~12:0015:00~20:00
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    休診休診
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  • 駐車場: 5台分有り

【監修】

蛯原 吉正(柔道整復師)

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免責事項

このブログ記事は、顎関節症に関する情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を代替するものではありません。記載されている内容は、一般的な知見に基づくものであり、効果には個人差があります。症状の診断や治療については、必ず専門の医療機関にご相談ください。当ブログの情報に基づいてご自身の判断で行ったいかなる行為に関しても、当院は一切の責任を負いかねます。