最近、患者様からのご相談で「足の骨折をして病院でギプスを巻いてもらい、骨がついたのでギプスを外してもらったのですが『リハビリは自分でやってください』と言われて困っています。
「自分ではやり方もよくわからないし、足もむくんで腫れていて、自己流で曲げ伸ばししても痛いし」そちらでリハビリをやってもらえませんか?」というご相談をいただきました。
骨折に限らず捻挫や肉離れでも、けがの後のリハビリは必要です。
ただ、病院から転院を希望される際にも、保険診療には決められたルールがあります。
今回のブログはリハビリで困った時の転院の仕方と保険診療のルールについてご紹介いたします。
Contents
接骨院での骨折のリハビリ
どんな骨折であれ、まずは折れた骨を治してくっつけることが最優先です。
骨の転位(骨のずれ)がある場合は転位を治す整復操作が必要になります。
また、骨折した部位によって骨がつく期間に多少の差があります。
骨折の固定期間は大体この目安によって決められます。
高齢者の場合ですと部位により若干、固定期間が長くなります。
骨がつく期間の目安は下記をご覧ください。
骨折をした時の骨癒合期間(骨折した骨がつく期間)の目安について・橈骨下端部骨折(Colles骨折)の実症例もご紹介します
折れた骨がついたら徐々に固定を軽くしながらリハビリを開始します。
しかし、ただやみくもに動かせばいいわけではなく、関節の可動域の改善は常にCRPSを念頭に置いて行わなくてはなりません。
CRPSについては下記をご覧ください。
骨折というのは骨がついて治療終了ではありません。
関節が硬くなっていたり、骨折部の周囲の筋肉が弱いままではその後の日常生活に支障が出てしまいます。
そこで、リハビリが必要になってきます。
当院では骨折部の安定性をチェックしながら、なるべく早期にリハビリを開始していきます。
保険診療上のルール
骨折を接骨院で取り扱う場合、初診日の応急処置は問題ないものの、再診日(2回目)以降の通院治療には医師の同意「接骨院で治療していいです」という許可を得る、という保険診療上のルールがあります。
なので、当院では顧問の先生にレントゲン検査を依頼し、骨折治療の同意を得ていただきます。
他院にてギプス除去後に「通院は必要ありません、リハビリは自分でしてください」と言われてお困りの場合は、かかっていたドクターに「接骨院でリハビリを受けてもいいですか?」と許可を頂くか、当院に来院してから当院の顧問医でレントゲン検査を受けていただき、顧問医の同意を得てからリハビリが可能になります。
まとめ
今回のブログは骨折のリハビリについてのお話でした。
私も骨折の経験がありますが、知識がなければなかなか自分でリハビリをすると言う事は厳しいと思います。
特にCRPS体質の方はリハビリをする上では十分な注意が必要です。
また、骨折部周囲の関節が硬かったり筋肉が弱いままだと、疲れたときや冷えたときなどに痛みが出やすくなってしまいます。
医師の同意の問題をクリアできれば、接骨院でのリハビリも可能ですし、他院からの転院もできます。
リハビリ問題でお困りの患者様にこのブログが届くことを願っています。