私も下腿部(ふくらはぎ)の肉離れの経験がありますが、とても痛みますよね。
それに、肉離れのしこりの改善に時間がかかった記憶があります。
肉離れを起こした時に損傷を起こした筋肉の修復過程でしこりが発生します。
肉離れ後のしこりや、しこりが元の違和感に悩まされている方もいらっしゃると思います。
また、しこりがなかなか引いていかないと不安ですよね。
当院で行なっている早期から患部を動かしていく方法により、しこりも大きくならなくて済みます。(動かし方があります。むやみに動かせばいいわけではありません)
今回のブログでは当院が肉離れの治療で大事にしている事をお伝えします。
Contents
肉離れとは?
肉離れとは、正式には筋挫傷と言います。
詳しくは、急激な筋肉の収縮により、筋肉の一部分が縦ないし横方向に部分断裂した状態の事を言います。
主に下肢に起こる事が多く、特に下腿部に多くみられます。

肉離れが起きる原因
肉離れは、筋肉が急激に収縮する場面において発症します。
運動前にはできるだけ準備運動やストレッチを入念に行い、筋肉の硬さを十分に取っておくことが重要です。
運動するまでに十分な柔軟性が出せないと、筋肉の伸び縮みにうまく対応できず、肉離れが発生するリスクが高まります。
また、脳疲労を抱えている方は、肉離れやアキレス腱断裂の発症率が高まります。
肉離れの症状
肉離れの代表的な症状を挙げます。
- 部分断裂した部位の圧痛(押した痛み)
- 部分断裂した部位に陥凹・もしくは硬結を触知する
- 部分断裂した部位の皮下出血
- 部分断裂した部位が収縮した時の痛み
- 痛みのために跛行を呈する(痛みのためにびっこを引く)
という上記の事が挙げられます。
肉離れの検査には超音波観察装置(エコー)が有効です
肉離れは受傷原因や上記の症状を参考に見立てを立てますが、肉離れということを確定させるために当院では超音波観察装置(エコー検査)をします。
エコー検査をすると、損傷箇所や、出血の有無、重症度などを評価できます。
スポーツ現場での肉離れの応急処置
スポーツ現場などで肉離れを発症した際には、なるべく早期の応急処置が望まれます。
具体的には患部を冷却し、その後サポーターやタオル、包帯、テーピングなどで患部を適度に圧迫をして下さい。
あと、痛めた足に体重を乗せられなければ、人の手を借りて移動するなどして局所の負担を減らすと、損傷部の悪化を防げます。
肉離れの治療法
肉離れの一般的な治療法は、痛みが改善するまでは患部への負担を減らして回復を待ってストレッチを開始していきます。
以前は、当院でも一般的な施術をしていましたが、一般的な治療内容ではしこりが引いていくのに時間を要します。
その経験から現在は、『いかにしこりを残さないようにするか』ということを意識して治療を行っています。
そのことにより、当院で行う肉離れの治療は受傷日から、患部を動かしてもらいます。
当院で使用している、エピオーネやアキュスコープの微弱電流治療器は患部の炎症を抑えて組織の修復を促す作用があります。
詳しい内容は、患部に対して微弱電流を通電しながら運動療法を行います。
徐々に運動強度は上げていきます。
運動療法を行う順番は下記の通りです。
- 体重をかけないで足首の屈伸運動を行う
- 1番が痛みなく出来るようになったら座位で負荷をかけて行う
- 2番が痛みなく出来るようになれば立位で負荷をかけて行う
詳細は来院時に詳しくお伝えします。
これらの運動療法は微弱電流を通電した状態で行う事が重要です。
この方法ですと、従来の方法と比べて、運動復帰までの時間が短縮されます。
この治療法は患部の状態をみながら行い、骨化性筋炎には十分注意して行います。
その他は、キネシオテーピングを使用したり、必要な方には副子による固定も行います。
場合によっては松葉杖をつきながらでも、可能な範囲で初日から足をついてくようにお話しします。
実際の症例

上の写真は肉離れ後にキネシオテーピングの処置を施した際の画像です。
この患者様は野球をしていてベースに滑り込んだ際に下腿部に「ブチッ」とした感じがあり、受傷後に来院していただきました。
各症状が顕著にあり、キネシオテーピング固定と副子固定を施しました。
やはり、初日から微弱電流通電をしながら運動療法を行いました。
肉離れ治療に対してのまとめ
肉離れを起こした部位をそのまま放置するとしこりが大きく残った状態になります。
早期より除痛をしながら部分断裂した部位の近くの関節を動かしてストレッチをしてしこりを小さくする事が競技復帰への近道になり、また、再断裂の予防になります。
もう一度書きますと、肉離れを治療する上で大事な事は「部分断裂した部位をくっつける」という意識よりは「しこりをいかに残さないように治療するか」が重要です。
処置の方法一つでその後の回復具合が変わってきます。
しこりが引かない事で心配している方も、地道にストレッチなどを継続していく事により、しこりは小さくなっていきますので地道に継続する事をお勧めします。
心配する事で不安が大きくなると脳疲労が発生し、従来感じていなかった症状が出現したり症状の改善が悪くなります。
肉離れ後の引かない痛みや筋肉のつれた感じの症状にも脳疲労が関係しています。
また、肉離れと同じような症状(痛みやつれる感じ)が脳疲労によっても発症します。
その際はBFI療法が有効です。
肉離れや肉離れの後遺症でお悩みの方はご相談、または、当院へご来院下さい。