先日の日曜日に、肩関節脱臼を起こした患者様よりご連絡をいただいて救急対応をしました。
そこで、当院で行う肩関節の無痛整復法について、実際の症例を元にご紹介します。
当院では、肩関節脱臼の無痛整復法を習得しております。
ちなみに、この整復法は学校の教科書には載っていませんので、学校で習う事も有りません。
肩関節の整復法の種類はいくつか有りますが、当院で行うこ無痛整復法は、患者様に大きな負担をかけることなく、外れた関節を元に戻す事が可能です。
Contents
肩関節脱臼の特徴
肩関節脱臼の特徴について思いつくものをいくつか挙げてみます。
肩関節脱臼の特徴
- 肩関節脱臼は全脱臼の50~60パーセントの発生率を占める。
- 分類の中では前方脱臼が多くその中でも烏口下脱臼が多い。
- 一般的には成人男子が多い。
- 習慣性の脱臼となる可能性が高い。
肩関節脱臼の整復法
(代表的なもの3種類)
- ヒポクラテス法・・・患者様に寝ていただいてわきの下に踵を当て、脱臼した上肢を動かしながら治す方法
- コッヘル氏法・・・患者様に寝ていただいて前腕を持ち、脱臼した上肢を動かしながら治す方法
- 前方挙上法・・・患者様が座った状態で脱臼した上肢を動かしながら治す方法
特にヒポクラテス法とコッヘル氏法は整復時に痛みを伴う事が多く、整復動作に合併しての二次損傷が発生する可能性があります。
その点、当院で行う無痛整復法では、二次損傷もなく、整復時の痛みも他の方法に比べてかなり少なく(過去の患者様のお話曰く、痛みはほぼ伴わないそうです)結果として患者様への負担が少なく済みます。
肩関節脱臼の実際の症例
肩関節脱臼の原因
スーパーからの買い物帰りに転倒し、手をついた時に発症する。
肩関節脱臼の症状
肩関節部の外見上変形・肩関節の可動域制限・弾発性固定・持続的脱臼痛等
肩関節脱臼を起こした際の外見写真

肩関節脱臼の無痛整復法

当院では背臥位より整復動作を開始します。この整復法ですと、他院での整復された経験がある方は「もうおわったの?」とか「痛くなくてよかった」とおっしゃいます。
整復後、施術の同意を得るために顧問の先生のもとでレントゲンの検査を受けていただきます。
以前、船釣りの最中に携帯に妻から連絡があり「肩関節脱臼の患者さんから電話があったけど『主人が不在だから対応できない』と話したら『先生が帰ってくるまで自宅で待っています』と言う事だから、なるべく早く帰ってきて」という内容でした。(当然、海の上だからすぐには帰れませんでしたけど、肩が外れたまま待ってってくれました)
この方は習慣性肩関節脱臼の方で、過去に何度か当院での整復経験がありました。
この時は他院への受診をお勧めしましたが、かつて他院で整復を受けた時にとても痛かったため、当院での整復を強く希望されました。
肩関節脱臼のまとめ
肩関節の脱臼には相当な痛みを伴います。脱臼した関節は元に戻さないかぎり痛みが持続します。
痛くなく治す方法があれば、痛くないほうが良いですよね。
力いっぱい引っ張られて治されたけどもとても痛かった、という言う話も患者様より耳にしたことが有ります。
当院では肩関節脱臼の整復は極力痛みを伴わないように対処しております。
習慣性肩関節脱臼をお持ちの方、ぜひ、記憶の片隅にとどめておいていただけると幸いです。
夜間や休日でも出来る限り対応致します。「救急に電話したけど専門の先生が居ない」そのような時は是非、御連絡下さい。