牛久駅東口の蛯原接骨院ではアキレス腱断裂に対し保存療法を行います・手術をするかどうかでお悩みの方は是非、お読み下さい

アキレス腱断裂の治療の仕方には手術療法か保存療法かの選択があります。手術か保存療法かで悩む方も多いと思います。手術療法でも保存療法でもメリット・デメリットの点があります。整形外科の先生の中でも手術か保存かの意見が分かれるところがあります。先日のブログでご紹介したふくらはぎの肉離れとは異なり、どちらの方法を選んでも、アキレス腱の修復にはかなりの時間を必要とします。

けがの専門家である私としては、皮膚に傷を残さず治すことのできる保存療法をお勧めしています。勿論、当院でのアキレス腱断裂の治療は、これまで保存療法で行ってきております。再断裂例も1例も有りません。

今回のブログは、アキレス腱断裂を起こして手術療法か保存療法の選択で悩んでいる方に、保存療法でのアキレス腱断裂の治療の仕方・治療の目安・治療の流れをご紹介いたします。是非、治療法で悩まれている際はご参考にしていただけると幸いです。

アキレス腱の解剖と働き&アキレス腱の名前の由来

 

アキレス腱(踵骨腱)は、下腿後面のふくらはぎの下方からかかとの骨に向かって走る腱の事をいいます。アキレス腱は、ふくらはぎの筋である下腿三頭筋(腓腹筋とヒラメ筋)と踵骨とを結ぶ腱で、体のなかではもっとも強大な腱です。

アキレス腱は、歩行や跳躍などの運動の際に爪先を蹴り出す時にかかとを上げたり、足の爪先を地面に踏み込ませる等の重要な機能があります。

なお、アキレス腱という名は、ギリシア神話に登場する英雄アキレウスが、唯一の弱点であるこの腱に傷を受けて倒れたとの伝説からつけられたというお話があります。

アキレス腱断裂の原因と注意事項

運動に伴って起きることの多いアキレス腱断裂ですが、多いとされている原因について挙げてみます。

  • ジャンプをした際の着地
  • 走る際につま先で強くけりだした際
  • 高所よりの転落
  • 転倒

走る時に強くけりだした際やジャンプや高所よりの転落で、つま先で着地してアキレス腱が強く収縮した際に発生する事が多いとされています。普段から運動で酷使している方などは小さな傷が腱に入り弱くなったためではないかともいわれています。

また、脳疲労が存在すると、筋肉のコントロールが不十分となり通常より筋肉の収縮力のバランス調整がうまくいかず断裂につながる場合も有ります。

普段、運動不足の方は、久しぶりの運動では筋肉収縮のコントロール調整がうまくいかないので、運動を開始する前には必ず、ストレッチングやウォームアップを十分に行うようにしましょう。

アキレス腱断裂の症状

下の画像はアキレス腱断裂時の外観の画像です。この患者様は左側のアキレス腱断裂でした。白い矢印の所で断裂があります。

 

アキレス腱断裂時の代表的な症状をいくつか挙げてみます。

  • 受傷時はアキレス腱部をけられたような感じがある。
  • 断裂時は周囲がわかるほどの断裂音を聞くことが有る。
  • 断裂時には脱力感と激痛を感じる。
  • アキレス腱の断裂部分に陥凹を触れます。
  • 時間の経過とともに腫脹・皮下出血の出現。
  • 陥凹がある部分のアキレス腱が触知できなくなります。

トンプソンテスト

アキレス腱断裂を判断する際、最も広く知られているものとして、トンプソンテストという徒手検査法があります。うつぶせの状態でふくらはぎを軽く握ってみると、アキレス腱がつながっている場合は足首が動きます。それとは逆にアキレス腱が断裂している場合にはふくらはぎを握っても足首が動く事はありません。

下の動画は、アキレス腱断裂時のトンプソンテスト陽性の動画です。左側が断裂した方です。ふくらはぎを握っても足首が動いていないことがみられると思います。(※下の動画は音声が出ます。ご注意ください。)

アキレス腱断裂にも超音波検査は有効です

その他の検査として、超音波観察装置(エコー検査)にて腱の状態を確認します。患側の赤い丸の中が断裂した部分です。

アキレス腱断裂の保存療法(固定の仕方・固定期間)

アキレス腱断裂と言う事が分かれば、次は治療法をどうするか?と言う事になってきます。当院で行っている保存療法をご紹介いたします。

  1. 断裂してしまった腱の断端(切れ端)を近づけるために、骨折で言う整復動作(腱の断端を寄せ、元の位置に戻す)をします。
  2. 腱の断端が近づいた位置で固定をします。
  3. 当院はギプスを全周巻くと言う事はしません。取り外しが可能なギプスシーネを作成し、前面と後面から固定をします。(全周ギプスを巻かない理由は、腱の癒合まで長く期間がかかるため、その間の皮膚や患部の管理を必要とする事、また、腱の修復が進むにつれて可能となってくる、電気治療・運動療法をするためです)
  4. ギプスシーネによる固定は、徐々に足関節の固定角度を変えながら、約8週(個人差があります)行います。
  5. 通常、受傷後約4~5週にて部分荷重や自動運動を開始します。
  6. 約8週の固定後にはMRIによる腱の修復具合をチェックし、徐々に固定を軽い物に変更します。
  7. 固定中に物理療法や運動療法を開始し、筋の萎縮防止や治癒促進を目指します。
  8. その後は回復具合によって運動負荷や固定の状態を変更していきます。
  9. 再断裂には十分に注意し、特にCRPS(RSD)の発症には十分注意しております。

上に書いた固定期間は大体の目安となります。手術した後のギプス固定の期間と比べても、回復具合にさほど大きな差はありません。

保存療法のメリットとしては、皮膚に傷が残らない事・皮膚の神経を傷つけない事・皮膚と腱の癒着が防げる・ギプスなどの材料代の自費はかかるものの、手術に比べると費用的にも負担が少ない事等が挙げられます。

まとめ

以上、アキレス腱断裂の治療方法の選択に対し、手術療法か保存療法かで悩んでいる方には、この投稿を参考にしていただけたらと思います。アキレス腱断裂の治療法の選択に対して、私の周りの整形外科の先生方は保存療法を勧めます。私の意見も、皮膚に傷をつくらず治るせのであれば、傷をつくらず治したほうが良いと思います。

以前、アキレス腱断裂を手術された方のリハビリをしたことが有りますが、ギプスでの固定期間には大きな差がなかったように記憶しています。当院では、腱の修復をただ待っているだけではなく、電気治療や運動療法を固定期間中から行っていく事によって、ただ固定をしているだけの状態よりも、足関節の機能回復や痛みの回復が見られます。

アキレス腱断裂での治療法でお悩みの方や、周りの方にアキレス腱断裂を起こしてしまった人がいる等で、お困りのことが有れば、当院にご相談、またはご来院ください。

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

蛯原接骨院2代目院長です。怪我と痛みの専門家として、教科書通りの施術ではなく、代々伝わる伝統的な施術と最新の知識・技術を取り入れて、怪我の施術を行っています。また、茨城県内では数少ない、脳と痛みの関係に注目した痛みの治療を行っています。交通事故はもちろんの事、怪我や怪我の後遺症にお悩みの方、身体の痛みに対し、何をやっても良くならない・どこへ行っても良くならないという方を、一人でも多く救いたいという思いからブログでの発信を行っています。